香椎校区は、福岡市の都心部(天神、博多)から北東約8㎞に位置し、JR鹿児島本線とJR香椎線の乗換駅であるJR香椎駅と西鉄香椎駅の2つの鉄道駅があり、交通の利便性に恵まれた地区です。また、校区内は駅を中心に約600店舗が集積する商業地区となっています。
香椎の名は古く、日本書紀(720年成立)に「橿日宮(かしいのみや)」、万葉集に「香椎潟」との記述があります。江戸時代に福岡藩の貝原益軒らによって編さんされた筑前国続風土記によると、この地で急逝した仲哀天皇の棺を椎の木に掛けていたところ異香が四方に香ったことが「香椎」の名前の由来とも言われています。古くからその名を知られる香椎ですが、明治期までは現在の西鉄貝塚線のあたりまで海岸線が湾入していました。明治以降に海岸国道の新設や九州鉄道(現在のJR鹿児島本線)、博多湾鉄道(現在のJR香椎線)の開通によって、交通の要衝として発展を遂げ、大正の終わりには、博多方面と宮地岳を結ぶ鉄道路線(現在の西鉄貝塚線)が開通したほか、新国道2号(現在の国道3号線)が新設され、海岸埋立地の拡張も進んでいきました。昭和30年には香椎町が福岡市に編入され、現在は福岡市東部の広域拠点として発展を続けています。平成11年に開始した「香椎駅周辺土地区画整理事業」が令和3年に完工し、街が生まれ変わりました。