• 筥松と箱崎の2つの地区に受け継がれる「人形飾り」【筥松校区、箱崎校区】

    2023-08-07


     筥松校区の原田地区と箱崎校区の網屋町周辺には、長い歴史をもつ「人形飾り」という伝統行事があります。「人形飾り」は、民家や店の玄関先にお地蔵様に見立てた石や素焼きの人形を飾った箱庭を置き、子どもたちの無病息災を祈願する祭り。

     今からおよそ690年前の南北朝時代、多々良浜の合戦で亡くなった人を弔うためにはじまったといわれ、お地蔵様が子どもの守り神であることから、いつしか我が子や孫の健やかな成長を願って行われるようになったそうです。

     戦後に人形飾りをする家が徐々に減少し、一時途絶えかけたものの、40年ほど前に地域の人たちによって復活。毎年7月のお地蔵様の縁日あたりに開催される人形飾りを前に、筥松校区と箱崎校区の小学校では博多人形師による人形作りの指導が行われるなど、子どもたちにも伝統が受け継がれています。


    【原田地区人形飾り】

    例年7月23日に開催、原田西公園を中心に原田旧通りあたりで人形を飾った箱庭が見られます。メイン会場の原田西公園では、子どもたちにお菓子が配られ、太鼓演奏やキッズダンスの披露、最後に花火の打ち上げが行われます。



    【箱崎人形飾り】

    例年7月23日と24日の2日間で開催。網屋天満宮の境内に人形飾りを集めて展示するほか、箱崎公民館と網屋町周辺のいくつかの家や店の玄関先にも箱庭が置かれます。夕方になると、子どもたちは各戸を回って焼香し、お礼として家の人からお菓子をもらうのが習わし。7月23日は網屋天満宮の境内で子どもの成長安全祈願法要、箱崎子ども太鼓の奉納も行われます。