2025-07-30
7月23日(水)、福岡市博多区の吉塚地蔵尊で夏季大祭が開催され、大正時代に描かれ、令和5年に地蔵尊近くの倉庫で発見された『大灯籠絵』が初めて披露されました。
午後8時、夏祭りの賑わいの中、3人がかりで丁寧に運ばれてきた『大灯籠絵』がステージに登場すると、待ちに待った観客からどよめきが起こりました。絵が披露されるのは10分間という貴重な機会に、椅子から立ち上がったり、身をのり出してスマートフォンで熱心に撮影する姿があちこちで見られました。
披露された2枚の絵は、いずれも1925年(大正14年)に描かれたもので、福岡市博物館によると、題材は豊臣秀吉による九州平定。特に1枚は、吉塚の地名の由来ともなった島津勢の星野吉実(よしざね)が描かれており、地元の歴史を今に伝える貴重な資料となっています。
会場には市博物館が作成した、『大灯籠絵』の解説チラシが設置され、分かりやすい子ども向けのものや英語版もあり、多くの来場者が熱心に読んでいました。
吉塚地蔵尊世話人会の松田副会長は、「大灯籠絵の発見が、西日本新聞の記事をきっかけに地域の人々に知られるようになり、公開を楽しみにしているという声をたくさんいただきました。吉塚の歴史に関心をもつ人が増えてくれたら嬉しいですね」と期待を寄せました。
実際に『大灯籠絵』を鑑賞した来場者からは、「博多の大浜流灌頂(ながれかんじょう)で大灯籠絵を見たことはあったが、まさか吉塚にもあったとは!」「吉塚の町のどこに飾られていたのかを想像すると感慨深い」「実物を見られて感激。緻密に描かれていて驚きました」と感動の声が聞かれました。
福岡市博物館が令和6年(2024年)に開催した「特別展 大灯籠絵」の内容や、吉塚の『大灯籠絵』に関する詳しい説明は、国立国会図書館が運営するオンライン展示コンテンツ「ジャパンサーチ・ギャラリー」でご覧いただくことができます。地域の歴史を知る資料としてぜひご覧ください。
この日、ステージではキッズダンス、銭太鼓、フラダンス、オカリナ演奏、よさこい、タヒチアンダンス、博多にわかなど多彩なプログラムが催され、祭りは夜遅くまで賑わいを見せました。隣接する千代地区から訪れた女性は、「博多にわかを楽しみに来ました!吉塚の祭りは地域の温かさが感じられますね」と笑顔で語りました。
夏季大祭は翌7月24日(木)も開催され、笑顔と活気に包まれた2日間となりました。
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