2025-03-03
2月16日(日)、席田小学校で、席田校区自主防災会による「防災訓練」が行われました。地域の防災意識を高め、いざという時に備えることを目的に、校区内の7つの町内会から住民が参加し、博多消防団 席田分団の団員とともに実践的な訓練を行いました。
開会式では、席田校区自主防災会 清原会長が、「この自主防災会は、万が一の時の災害による被害を最小限に抑え、防災に強い地域づくりのために組織されています。災害発生時は、救助を待つ間、地域住民同士で声掛けや協力をし合うことで助けられる命が少なくありません。今後のためにできる備えとして、今日は多くのことを学んでいただきたいと思います。」と話し、参加者に防災意識を高めることの重要性を呼びかけました。
続いて、博多消防署空港出張所 中村所長より訓練に対する諸注意などの話があり、訓練がスタートしました。参加者は町内ごとに3つのグループに分かれ、救急訓練、搬送法、消火訓練を順番に体験しました。
救急訓練では、AEDの使い方と心臓マッサージの実技を実施。講師の指導のもと、参加者は真剣に取り組みました。「思っていたより強く押す力が必要だと実感した」との声が上がり、実際に体験することの重要性を感じた様子でした。また、毎年防災訓練に参加しているという方は「以前、ここで学んだ心臓マッサージを実際に使う場面があった。訓練の大切さを改めて実感している」とお話しされました。
搬送法の訓練では、歩行困難な人をおんぶする方法や、毛布を使って運ぶ方法を学びました。「実際に救護が必要な状況になると、パニックになりがち。こうして訓練を受けておくことで、落ち着いて対応できる気がする」との声もあり、緊急時の対応を学ぶ貴重な機会となりました。
消火訓練では、水消火器を使い、実際にカラーコーンを標的にして初期消火の練習を行いました。「日常生活では消火器を使う機会がないので、こうして定期的に訓練しておくことが大切」と、参加者からは改めて防災訓練の重要性を実感する声が聞かれました。
参加者の様子を見守っていた消防団の平田分団長は、「火事や防災に対する安全意識を、この防災訓練を通して再認識していただける機会にしていただきたい」と語り、地域全体で防災への意識を高めることの大切さを強調しました。
訓練では、消防車や救急車の見学も行われました。各車両で消防団員や救急隊員による装備の説明があり、参加者は興味深く耳を傾けました。消防車に積んでいる消火ホースを手渡された参加者は、「実際に持ってみると、思った以上に重たい!」と驚きの声をあげました。また、消防車の屋根に登る体験も行われ、普段見ることのできない景色に「貴重な経験だね!」と目を輝かせる姿も見られました。
閉会式では、博多消防署空港出張所 中村所長が「防災の意識を高める良い機会になった。今回学んだことを、いざという時に役立ててほしい。」と締めくくりました。参加者からは「来てよかった」「楽しかった」「勉強になった」との声が多く聞かれ、地域の防災力向上への手応えを感じる訓練となりました。
「防災訓練を通して、久しぶりに町内の方と会えて嬉しかった」と話す参加者もいて、訓練は防災だけでなく、地域のつながりを深める場にもなっているようです。「救護が必要な状況はさまざま。災害が発生した時、自分一人では不安だが、協力者がいると安心する。そのためにも、町内でも学ぶ機会を設け、搬送法を知っている人を増やしたい。若い住民の力も必要だ。」との声もあり、防災の輪を広げていく大切さが改めて感じられる一日となりました。