2024-12-03
令和6年11月17日、弥永西校区で5年ぶりとなる自主防災避難訓練が実施されました。
大規模災害が発生して避難勧告が出た状況を想定し、曰佐中学校の生徒15名を含む、幼児から高齢者まで幅広い年齢層の住民275名が、小雨の降る中、弥永西小学校の体育館へ集合しました。
当日は、南消防署花畑出張所、曰佐分団の方々を講師に迎え、校区の自主防災協議会や自治協議会をはじめとする各種団体、各町の組長、そして公民館が役割を分担し、情報班、消火班、避難誘導班などの各班に分かれて、実践的な訓練を行いました。
午前9時30分に地域の皆さんが各町の組ごとに集まり、弥永西小学校へ避難を開始。
10時頃には、全員が学校の体育館に集まりました。
避難完了後、主催者の挨拶があり、自治協議会の大重正美会長が「校区では5年ぶりの防災避難訓練です。災害は忘れた頃に来ます。しっかり学び、覚えて帰り、今日来ていない人にも伝えてください」。続いて南消防署花畑出張所の首藤啓一郎所長が「今年8月の南海トラフ地震臨時情報、1月の能登半島地震、線状降水帯など大災害が多く起きています。助けが来るまでに大切なのが、地域、個人の力です。命を守るための知識、方法を学んで欲しいと思います」と防災避難について意識を持つ大切さを強調されました。
次にビデオを視聴し、大災害が起きた時に気をつけることや避難の仕方などについて学びました。
その後参加者は、講師の指導で消火、心肺蘇生、救護者運搬の訓練を行いました。
消火訓練では、実際に水消火器を使いました。重要なのは初期消火で、まず火災の発生を大声で周囲に知らせること、そして消火器はしっかり構えてから噴射することが大切なのだそうです(消火器が噴射する時間はわずか15秒)。
心肺蘇生の訓練では人形を使いました。胸骨圧迫を行う場合のリズムやAEDの使い方について詳しい説明があり、複数の人でタイミングを合わせ協力することが重要であることも学びました。
救護者運搬の訓練では即席で担架を作りました。毛布のほか身近な物を使った方法が紹介され、救護者を安全に運搬する実演も行われました。講師の説明を熱心に聞いていた皆さんの顔は真剣そのものでした。
また、子ども用の撮影コーナーも用意されていて、消防服を着た子どもたちが南区のキャラクター「ため蔵くん」と一緒に写真を撮ってもらいました。
訓練が終わると、炊き出しの配食が行われ、温かい豚汁を食べて体を温めながら、参加者同士で交流を深めていました。
参加者はこの日の訓練で災害時の備えの重要性を再認識し、お土産として配られた防災冊子や非常食を手にして帰宅の途につきました。
校区自主防災協議会の新飼博文事務局長は今回の訓練について「久しぶりの実施であいにくの雨でしたが、多くの住民に参加いただき、地域全体で防災意識を高めることができました。特に中学生が地域の中に溶け込んで活動してくれたことを、とても頼もしく思います。これまでの活動の経験と、今回の気づきを活かし、来年以降も訓練を行っていきたいです」と感想を述べていました。
弥永西校区では、防災訓練のほかにも地域のための活動を幅広く行っています。
詳しい情報は、自治協議会だより、公民館だより、公民館ブログをご覧ください。