• 5年ぶりに舁き山がまちを駆ける「西戸崎祇園山笠」【西戸崎校区】

    2024-07-24

    7月21日(日)に5年ぶりに祇園祭が開催され、西戸崎祇園山笠の奉納神事が行われました。


    山笠といえば、櫛田神社に奉納される博多祇園山笠が有名ですが、東区の西戸崎にも古くから地域の人たちによって受け継がれる山笠があります。西戸崎祇園山笠は、西戸崎神社に山笠を奉納し、無病息災を願う神事です。その起源は定かではないものの大正元年と記された飾り山の写真が残されており、少なくとも100年以上の歴史があるといわれています。今年は、子ども相撲や演芸会、子ども山笠と合わせて3日間で行われていた「祇園祭」を縮小し、舁き山運行のみで開催。コロナ禍の中止を経て5年ぶりの開催ということで、校区最大の祭りの復活を待ちわびた多くの人が集まりました。



    西戸崎祇園山笠のスタートは、西戸崎神社手前70mの近澤商店前から、15時59分に太鼓の音とオイサ!の掛け声とともに舁き山が駆けはじめます。勇壮な武者人形を掲げた舁き山を担ぐのは、およそ100名の法被に締め込み姿の舁き手たち。30数名ずつ3班が交代で山を舁き、町内をめぐる約3.3kmのコースを1時間20分ほどかけて回ります。動き出した舁き山は、西戸崎神社前の清道旗を回ったところで一旦留まり、全員で「祝いめでた」を歌った後、再びコースへ。沿道には舁き手に浴びせる勢い水(きおいみず)が盛んに舞い、拍手と歓声が響きます。



    西戸崎神社は櫛田神社の末社であることから、博多祇園山笠にならって、祝い唄を歌うための1分間の猶予をもって59分にスタートすることや、かつては複数のまち単位で流れを組んでいたことなど、博多と通ずるものがあります。一方で、西戸崎祇園山笠に見られるユニークな特色は、コース内に8か所の休憩所があり、そこで休み休み舁き山を運行すること。休憩所では、各町内が接待を担当し、菓子や煮物などの料理、お神酒や飲み物がふるまわれます。舁き山を担がない人も一緒になって参加している一体感があり、山笠が地域の祭りとして親しまれている温かな雰囲気を感じます。