• 地域の防災力を強化する「令和6年度東区市民総合防災訓練」【香椎下原校区】

    2024-05-27

    5月18日(土)に香椎下原校区自治協議会と東区役所主催の「令和6年度東区市民総合防災訓練」が行われました。行政、防災関連機関、地域福祉事業所、住民の連携による総合的な防災訓練で、およそ250名が参加。校区の指定避難所の一つである香椎下原小学校を訓練会場として、第一部で「安否確認・避難誘導訓練」並びに「避難所開設訓練」、第二部で防災アプリ「ツナガル+(プラス)」についての講話、東消防署・消防団香椎分団による「AED講座、心肺蘇生法訓練」「消火訓練」などに取り組みました。



    第一部の安否確認・避難誘導訓練では、避難行動要支援者(以下、「要支援者」という)7名の協力を得て、事前に作成された「個別避難計画」に沿った避難訓練を実施。個別避難計画とは、支援が必要な高齢者や障がい者など一人一人の状況に合わせた避難方法や支援する人を決めておくもので、「あらゆる人を取り残さない防災(インクルーシブ防災)」を実現するため、福岡市で作成が進められています。



    今回の訓練は、特別警報級の台風接近による避難情報発令を想定し、まず民生委員・ふれあいネットワーク見守り協力員が要支援者への安否確認の連絡をした後、要支援者の自宅から避難所まで実際の経路をたどって徒歩や車で移動。災害発生時の役割分担、避難支援の流れ、避難所での過ごし方などを確認しました。聴覚障害のある3歳の男の子と訓練に参加した保護者の方は、「はじめての避難訓練でしたが、地域のみなさんに息子の顔を覚えてもらう機会にもなり、参加してよかった」と話されていました。



    体育館で行われた避難所開設訓練では、博多あん・あんリーダー会の指導のもと、各町内防災委員と町内会・自治会長が段ボール間仕切りと簡易テントを設営。屋外にある防災倉庫から資材を運び込むところから行い、組み立てと解体を一通り体験して、避難所開設の手順を覚えました。



    第二部は各自治会からの住民の参加者も交えて、防災アプリ「ツナガル+(プラス)」の講話があり、その後は自治会ごとに交代で「AED講座、心肺蘇生法訓練」、下原ともづくりの輪(事業所ネットワーク)の「福祉用具機器の展示説明」に参加。校舎1階には、福岡管区気象台の「雨量計の模型展示」「津波発生実験」、博多あん・あんリーダー会の「非常持ち出し品、簡易トイレ、ペットの避難について」の展示があり、説明を聞きながら展示物に触れたり、実験を観察したりして、防災への理解を深めることができました。



    また、運動場には陸上自衛隊の車両、消防車と救急車、計8台が集結。消防署員や自衛隊員から各車両について話を聞くことができたほか、水消火器による消火訓練も体験できるなど盛りだくさんの防災プログラムで、この日の訓練は半日におよぶ充実したものとなりました。