• 夏祭りがつなぐ人と人 御供所地区で広がる地域の交流【御供所地区】

    2026-09-15

    8月22日(土)、旧御供所小学校跡地で「御供所夏祭り」が開催されました。

    御供所地区で毎年開催されている夏祭り。今年は新たな試みとして、御供所夏祭り実行委員会が近隣の九州外国語学院(日本語学校)に参加を呼びかけ、留学生と地域住民が交流する機会が設けられました。

    この取り組みは、夏祭りをきっかけに、地域に関わる人同士がお互いを知り、気軽に声を掛け合える関係づくりにつなげようと企画されたものです。当日は、九州外国語学院に通う留学生も参加しました。


    会場にはさまざまな屋台が並び、ステージでは歌謡ショーやライブ、盆踊りなどが行われました。留学生たちもライブを楽しんだり、屋台を巡ったりしながら、地域の夏祭りを楽しんでいました。



    会場は家族連れなど多くの来場者でにぎわいました。また、「気球体験エリア」では熱気球の搭乗体験も実施されました。全長約25メートルの大きな熱気球が姿を現すと、多くの人が足を止め、その迫力ある姿を楽しんでいました。


    ◆夏祭りを交流のきっかけに

    御供所地区と九州外国語学院との交流は、今回が初めてです。

    御供所夏祭り実行委員会の磯田さんは、夏祭りのように多くの人が集まる場で交流できることに意義があると話します。「今回をきっかけに、御供所の花見など地域の行事にも参加してもらえたらと思います。少しずつ顔が見える関係になっていくことが理想です」夏祭りを一つのきっかけとして、今後も地域のさまざまな場面で顔を合わせる機会が増えることを期待しています。



    ◆留学生にとっても地域を知る機会に

    九州外国語学院でも、以前から留学生が地域の人たちと交流し、お互いを知る機会をつくりたいと考えていたそうです。今回、地域から夏祭りへの参加を呼びかけてもらったことで、新たな交流のきっかけが生まれました。

    当日は、その呼びかけに応じて中国やミャンマー出身の学生が参加しました。中には、7月に来日したばかりの留学生もいました。九州外国語学院事務局の立花さんは、「この夏祭りをきっかけに、地域との交流がもっと広がっていけばうれしいです」と話します。


    中国出身の留学生は、屋台で買い物をしたり、地域の人からさまざまなことを教えてもらったりしながら祭りを楽しみました。「たくさんの日本語を聞くことができて、日本語の勉強にもなりました。地域の方も優しく接してくれて、日本の文化に触れる良い経験になりました」と笑顔で話してくれました。また、御供所地区については、「古き良き時代と現代が融合している素敵な場所」と、その印象を語ってくれました。留学生にとっても、地域の人々と交流しながら日本の文化や地域の魅力に触れる貴重な機会となったようです。


    ◆夏祭りで生まれた地域の交流

    会場を訪れた地域住民からは、今回の取り組みについてさまざまな声が聞かれました。

    東京から里帰りし、親子で夏祭りを訪れていた女性は、幼い頃からこの夏祭りに参加していたそうです。久しぶりに祭りを訪れ、懐かしさを感じたと話していました。「御供所には隠れた名所もたくさんあるので、地域の魅力を知ってもらいたいです」

    また、地元の来場者からは、「同じ地域で生活しているなら、交流できたほうがいいと思います。顔が見える存在になると安心できます」との声も聞かれました。福岡の祭りや文化についても、地域での交流を通じて知ってもらいたいと話していました。



    ◆地域の一員として祭りを支える人たち

    会場では、御供所地区でインドカレー店「シャンティ」を営むポワルさんと、九州外国語学院で学ぶ娘のサンヤさんも出店しました。ポワルさんは御供所に店を構えて12年。地域の人たちに支えられながら営業を続けてきたといいます。「御供所はとても元気なまちです。地域の方は家族のように親切で、今ではこの街が自分の国のように感じます」地域で暮らし、働く人が、夏祭りを支える一員として活躍する姿も見られました。


    また、フリーマーケットを出店した「シルバー花の会」の吉田会長は、「祭りでは、昔は子どもだった地域の人たちが成長した姿を見ることができます」と話します。地域で暮らす人、学ぶ人、働く人など、さまざまな人が集まる夏祭り。世代を超えたつながりや日頃からの交流が、御供所夏祭りのにぎわいを支えています。



    ◆日頃から顔の見える関係づくりを

    御供所自治協議会の柴田会長は、留学生とも日頃から顔の見える関係をつくり、地域のさまざまな活動を通じて交流を深めていきたいと考えています。特に、防災活動などを通じて日頃から地域住民と留学生が顔を合わせておくことは、いざという時に声を掛け合い、助け合える関係づくりにもつながるといいます。「若い留学生の皆さんともつながりを持ち、一緒に地域を盛り上げていきたいです。新しい交流を取り入れながら、歴史ある御供所地区のこれからの発展につなげていければと思います」


    地域に暮らす人、学ぶ人、働く人、そして地域にゆかりのある人。さまざまな人が集い、同じ時間を楽しめることも、地域の祭りの魅力の一つです。御供所夏祭りは、人と人が顔を合わせ、新たなつながりを育む機会となりました。